文書の過去の版を表示しています。
イネ縞葉枯病の防除において、抵抗性品種に利用は極めて重要な役割を持っています。現在栽培されている抵抗性品種のほぼすべてが「St. No.1」または「中国31号」の抵抗性遺伝子Stvb‑iを保有するものとなっており1)、感染を完全に抑えることは出来ませんが、発病を低く抑えることが出来ます。ただし、コシヒカリなどの感受性品種の人気が高い現在では、ヒメトビンカの防除を怠ると近隣の感受性品種を栽培するほ場への被害を引き起こす可能性があることに注意する必要があります。
主なイネ縞葉枯病抵抗性を持つ奨励品種の一覧表
(水陸稲・麦類・大豆奨励品種特性表 平成23年度版などより)
| 品種名 | 種類 | 栽培型 | 早晩性 | 奨励品種に指定している自治体 |
|---|---|---|---|---|
| あいちのかおりSBL | 水稲うるち | 普通 | 晩 | 静岡県、愛知県 |
| 朝の光 | 水稲うるち | 早植・普通 | 中の晩 | 埼玉県(認定) |
| あさひの夢 | 水稲うるち | 早植 | 中 | 栃木県、群馬県、山梨県、静岡県、愛知県、岐阜県、長崎県 |
| こいごころ | 水稲うるち | 普通 | 中 | 愛媛県 |
| 彩のかがやき | 水稲うるち | 早植・普通 | 晩 | 埼玉県 |
| 彩のみのり | 水稲うるち | 早植・普通 | 中晩 | 埼玉県 |
| 彩のほほえみ | 水稲うるち | 早植・普通 | 中 | 埼玉県(認定) |
| さとじまん | 水稲うるち | 普通 | 中の晩 | 神奈川県 |
| ハツシモ岐阜SBL | 水稲うるち | 早植・普通 | 中の晩 | 岐阜県 |
| 大地の風 | 水稲うるち | 普通 | 中 | 愛知県(特定) |
| つやおとめ | 水稲うるち | 普通 | 中 | 福岡県(準奨励) |
| 兵庫夢錦(酒米) | 水稲うるち | 普通 | 早の早 | 兵庫県 |
| まいひかり | 水稲うるち | 普通 | 晩 | 宮崎県 |
| 祭り晴 | 水稲うるち | 普通 | 中の晩 | 神奈川県(特定) |
| 群馬糯5号 | 水稲もち | 普通 | 中の晩 | 群馬県 |
| さわぴかり | 水稲もち | 普通 | 中の中 | 群馬県(認定) |
| モチミノリ | 水稲もち | 普通 | 早の晩 | 愛媛県、長崎県(認定)、岐阜県(準奨励)、和歌山県(準奨励) |
| へいせいもち | 水稲もち | 早植・普通 | 晩 | 埼玉県 |
| ゆめまつり | 水稲もち | 普通 | 中の晩 | 群馬県(認定)、愛知県(認定) |
| 都道府県 | うるち | もち |
|---|---|---|
| 栃木 | あさひの夢 とちぎの星 | モチミノリ |
| 群馬 | あさひの夢 ゴロピカリ ※朝の光 ※さわぴかり ※ゆめまつり | 群馬糯5号 |
| 埼玉 | 彩のみのり ※朝の光 彩のかがやき ※彩のほほえみ | へいせいもち |
| 神奈川 | さとじまん ※祭り晴 | |
| 山梨 | あさひの夢 | |
| 静岡 | あさひの夢 あいちのかおりSBL | |
| 岐阜 | あさひの夢 ハツシモ岐阜SL | モチミノリ |
| 愛知 | ゆめまつり あさひの夢 あいちのかおりSBL ※大地の風 | |
| 京都 | 祭り晴 | |
| 大阪 | 祭り晴 | モチミノリ |
| 兵庫 | ※兵庫夢錦 | |
| 和歌山 | ※モチミノリ | |
| 徳島 | モチミノリ | |
| 香川 | モチミノリ | |
| 愛媛 | こいごころ | モチミノリ |
| 福岡 | ※つやおとめ | |
| 長崎 | あさひの夢 | ※モチミノリ |
| 宮崎 | まいひかり |
【注1】表中にない都道府県は、イネ縞葉枯病抵抗性品種が奨励品種に指定されていない。
【注2】※は、都道府県が「奨励品種」以外の呼称(準奨励・認定・優良・推奨・特定等)を用いている品種
外部リンク イネ品種特性データベース(農研機構 作物研究所)
飼料用イネ栽培では、できるだけ生産コストを抑えることが求められるため、病害虫防除では極力薬剤散布をしない防除が望ましいとされています。しかし、防除を全く行わないことは、病害虫の大発生による大幅な減収を引き起こすだけでなく、病害虫の被害が周辺の食用稲などにも拡大する恐れがあります。
特に、イネ縞葉枯病の発生地域では、本病抵抗性品種を栽培することが重要となります。
代表的な飼料イネのうち、なつあおば、夢あおば、タカナリ、ホシアオバ、もちだわら、北陸193号、モグモグあおば、クサホナミ、クサノホシがイネ縞葉枯病に抵抗性です。