イネ縞葉枯病によるイネの収量への被害は、健全な穂が減少して収穫できる籾数が少なくなることで生じる1)。イネ縞葉枯病の症状があらわれた穂は稔実しないため、発病した穂の分だけ収量が減少する(発病穂率と減収率は概ね一致する)。千粒重や食味については発病株と健全株とで違いは認められていない。
イネ縞葉枯病の発病株における被害の大きさは、発病する時期(=ウイルスに感染する時期)によって大きく異なり、発病時期が早いほど被害が大きくなる2)。
幼穂形成期前の発病株 新葉が巻いて垂れ下がって枯死し、分げつが減少する。幼穂形成期前の発病は、収量への被害が非常に大きい。
幼穂形成期~開花期の発病株 穂が正常に出なくなるなどの症状により、健全な穂が減少する。この時期に発病した株におけるイネ単体への被害は幼穂形成期前の発病株と比較すると小さいが、発病株数は多くなる傾向がある。
開花期後の発病株 遅れて出て来る穂が発病することで発見される。開花期後に発病する株は少ないうえ、発病株における発病穂の割合も僅かであるため、大きな被害にはつながらない。