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水田内・周辺での殺卵・捕殺

稲を直接加害する貝の密度を下げるため、殺卵・捕殺する

≪防除のポイント≫

  1. 活着・初期生育までの、水田内・周辺の個体数を減少させ、稲を直接加害する貝の密度を下げるため、卵塊の殺卵、貝の捕殺を行う。
  2. 水田内を歩きながら貝を拾い取る方法では、1回の作業に約 536 分/10a を要し、全体の約 68%の貝しか捕獲できない。一方、水田内に野菜トラップを格子状に設置 し、集まった貝を拾い取る場合は、同一日の午前と午後の2回の捕獲で歩きながら 貝を拾い取る方法より高い捕獲割合(約 72%)になり、作業時間は約 319 分/10a。 小規模水田の畔際に野菜トラップを設置する場合(1ケ所)、水田内に入らずに貝の 回収が可能だが、約 70%の貝を捕獲するのに 9 日を要する1)
  3. その他の防除のポイントについては、「3.移植前の対策 (2)捕殺、(3)水路での殺卵」の 項を参照。

≪留意事項≫

  1. 活着・初期生育以降の卵塊の除去や貝の捕殺は、本貝が侵入した直後の地域などでは、定着や増殖を防止するためには効果的と考えられるが、すでに定着し、大量発生しているような地域では、明瞭な防除効果は得られない。
  2. その他の注意事項については、「3.移植前の対策 (2)捕殺、(3)水路での殺卵」の項を参照。

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1)
国本佳範・西川学(2008) 農作業研究 43: 75-82.
水田内・周辺での殺卵・捕殺.txt · 最終更新: 2022/01/28 (Fri) 15:18 by takuyas