早期移植:スクミリンゴガイの活動が活発になる前に苗を移植し、被害がでないうちに大きくする

≪防除のポイント≫
スクミリンゴガイは水温が低いと活動が止まり摂食を行うことができません。また、貝は柔らかい植物を好むため、稲では葉が固くなる5葉期になると被害が出にくくなります。そのため、水温が低いうちに苗の移植を行い、貝の摂食行動が活発になる前に苗を大きくすることで被害を軽減できます1)

≪留意事項≫
スクミリンゴガイは水温が約15°C以上で摂食行動を開始します2)。また、稚苗ほど食害を受けやすくなります。したがって、15°C以下の水温のうちに苗を大きくできるかがポイントです。早植えが適用できるかどうか、地域の特徴や品種を十分検討して実施してください。

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1)
菖蒲信一郎(1996) 植物防疫 50: 211-217.
2)
Estebenet AL and Martín PR (2002) Biocell 26: 83-89.