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農研機構AI教育研修案内(2025年度)

2018年10月の農研機構農業情報研究センター(農情研)発足以来、Python入門、機械学習ワークショップとして開催してきた講習会を、 2020年度から「AIスパコン紫峰」および「農研機構統合DB」を活用した 農研機構AI教育プログラム として再構成し、 講師陣もより充実させて開催してきました(2022年度までの講習)。

2023年度からは、2022年度までの講習実績を踏まえ、それまで予備コースとして受講前自習(セルフラーニング)をお願いしてきた内容に基づき、特にこれからAIを学ぼうとする初習者向けを意識した講習として「データサイエンス基礎」コースを設定しました。このコースでは、AIに取り組むために必要となる数学・基礎統計、コンピュータ操作(Linux系)やプログラミング言語(Python、R)について学びます。
この「データサイエンス基礎」コースを修了された方は、申請により「機械学習」コースを受講することができます。この機械学習コースではAIの基本である機械学習(深層学習を含みます)の概略(入り口)について学びます。

2024年度のAI教育研修は、第1回を農研機構新規採用者向け(会期4月~8月)、第2回を農研機構内外職員(申し込み制、会期10月~翌2月)で実施しました。第1回は機構内部のみで46名が受講、第2回は内部29名、外部14名が受講しました。
2025年度のAI教育研修は、2024年度を継承する形で、第1回を農研機構内新規採用者向け(会期4月~8月)、第2回を農研機構内外職員(申し込み制、会期10月~翌2月)とし、原則自習形式(教材類と講義動画視聴の併用による)で開催します。
第2回の機構外部向けのご案内は、機構公式サイト上に7月頃掲載する予定です。

2025年3月19日
2025年度の開催計画・予定を掲載しました。
第1回は機構内部(新規採用者)を対象とした開催となる予定です。

研修概要

データサイエンス基礎コース

コース 内容 形式 所要時間*
数学・基礎統計 線形代数、微積分、基礎統計、データ分析 オンライン 180分
R R/RStudio/Rmarkdown、データ型、文法、パッケージ、可視化、データ分析 オンライン 360分
Python Python 環境構築、データ型、文法、パッケージ、可視化、データ分析、ファイル処理 オンライン 360分
UNIX CUI / GUI 紹介、ディレクトリ、基本コマンド、その他コマンド、nano エディタ オンライン 360分
統合DB 統合DB概要、データセット、メタデータ、基本操作 オンライン 90分
AI概論 AI概略、農研機構(農情研)研究開発事例紹介 オンライン 120分

* 教材動画視聴時間(標準再生)のみ、演習操作等の時間は含みません

機械学習コース

2022年度までの研修実績・結果に基づき、機械学習全般の知識やデータに対する考え方など、これからAIを習得していく際の入り口となる知識・スキルの獲得を目指します。代表的な個々の機械学習手法については、外部教材やクラウド環境利用へ誘導し、独学・自習での習得を後押しします。

講義内容 形式 所要時間*
機械学習入門(概観、データに対する考え方、解析・手法選択の道筋、個別手法の学習教材紹介、など) オンライン 120分
時系列解析 オンライン 90分
深層学習入門 オンライン 120分
(以下はコース受講者の内の希望者のみ)
AIスパコン「紫峰」について オンライン 40分
AI適用研究開発事例に基づく機械学習体験・習得「物体検出実習:ウンカ判別」 オンライン 140分

* 教材動画視聴時間(標準再生)のみ、演習操作等の時間は含みません
この他に外部教材(MS Learning)による自習時間(一般的な機械学習についてコース選択制:自分の目的に合わせて必要なコースを選択的に受講)が発生します

機構内受講者の皆様へ

データサイエンス基礎コースを受講される方は、以下の概略受講手順をご確認ください(詳細については受講開始時にお知らせします)

  1. データサイエンス基礎コースを受講される方は、農研機構TeamsによるAI教育研修用のチーム「農研機構AI教育研修2025#n」('n'は開催回数:1または2)に参加いただきます。以後の受講手続き、準備作業等はこのTeamsチームを通じて連絡されるので,随時Teams投稿を確認するようにしてください。以下の項目についても詳細はTeams上で手順書などが配信されます。
  2. データサイエンス基礎コースでは、各自が使用中のPCを使用して実習します。Windows PC の場合はUNIX(Linux系OSとしてUbuntu)の利用環境(1.別のUbuntu機にMobaXtermを使用して接続する環境,2.使用中のPC内のWSL-Ubuntu環境),またはWindows環境下での実習環境を準備することになります。具体的には、R講義ではお使いのPCのOSに合わせた R と RStudio を導入して使用します。Python講義ではPythonの動作環境(Minicondaが代表例)を導入して使用します。Unix講義ではUnix系の動作環境を導入します。なお、MacやUnix系OS搭載PCでは、OS自体がUnix系ですので改めてUnix系の動作環境を用意する必要はありません。
  3. Windows PCを使用して受講する場合、UNIX利用環境の1(別のUbuntu機にMobaXtermを使用して接続する)またはUNIX利用環境2(WSL-Ubuntu)について準備完了報告をしていただきます(この完了報告がないとコース受講できません)。Windows PC以外のUNIX系OS環境(Mac、Linux PCなど)で受講する場合はその利用環境(OS上でターミナル画面が起動している状態)の準備報告をしていただきます。
  4. データサイエンス基礎コースを受講される方には理解度・習熟確認テストを受けていただきます。これに所定の成績を修める(合格する)とコース修了となるとともに機械学習コースの受講資格が得られます。AI・機械学習・データサイエンス分野に関して経験・知識のある方は最初にこの確認テストを提出し合格すれば(コース内の講義受講をスキップして)機械学習コースに進むことができます(受講資格が得られる)。

機構外から受講希望の皆様へ

正式な受講のご案内・申し込み等については、農研機構公式サイト機構研修案内ページ以下をご確認ください。例年7月頃に第2回の開催案内と受講者募集を掲載します。
外部受講に当たっては一部講座において機構外部から農研機構内リソースにアクセスする必要があることから、受講(募集)定員を最大10名としています(農研機構内リソースを必要とする講義を受講しない場合は受講定員の制限を受けません)。受講希望者多数の場合など、事務局での選考により受講者を決定させていただく場合がありますので予めご了承ください。
受講者の決定・通知は例年9月中~下旬頃を予定しています。受講が決まった方には研修運営事務局から受講準備・受講内容等の諸連絡をさせていただきます(9月末~10月上旬目途に)。受講準備が整うと受講開始となります(10月上旬~)。以降は自習形式にて各自で進行管理いただきながら受講していただきます。

問い合わせ先